曲線が美しいチェア

玄関からつながった土間テラスの上に、
チェアハウスのネーミングの由来になった木製チェアがあります。
曲線が美しいチェアは、とてもオープンで、思わず座りたくなります。
これは、昔の日本家屋にあった濡れ縁を現代風にアレンジしたものです。
晴れた日にここに腰掛けていると、通りかかった人が話しかけてきます。
自然な形で会話が生まれるのです。
先端を優しい曲線にすることで、家そのものが持つ個性にも柔らかさを
プラスしたチェアは、コミュニケーションデザインを意識したものです。
それは、住まい手の繊細な心遣いを外に向けて表現しているもの。
ここに、よく見かける角ばったウッドデッキは似合いません。
それだと、とても無骨だと思いませんか?
それでは、美しくないし、洗練されていません。

木は腐るのでは? と聞かれることもあるのですが、
自然の雨風に耐える外観をパッケージすることを意識しているので、
外壁のコンセプトウォール(写真はブラックウッドです)同様、
〝腐らない木〟を使っていて、メンテナンス上も安心です。
つまり美しく枯れていくプロセスも意識していて、
それを見て交わされる「いい感じに色あせてきましたね〜」とか
「いつ座っても暖かいですね〜」といった住まい手と訪問者の
会話までデザインイメージしています。

シンプルで美しい曲線を持ったチェアは、
まさに、一脚の椅子をイメージさせます。

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